シカゴカブスの本拠地「リグレー・フィールド (Wrigley Field)」は、1914年に建設されました。ボストンレッドソックスの本拠地「フェンウェイ・パーク (1912年建設)」に次ぎ、現存する2番目に古いメジャー本拠地球場であります。

現在の収容人数は3万9384人。こちらもフェンウェイパークに次いでメジャー本拠地球場で2番目に少ない収容人数であり、チケット入手が困難な原因となっています。

当初は「ウィーグマン・パーク」と呼ばれていましたが、27年にオーナーであったウィリアム・リグレー Jr.(ガム会社経営者)の名前を取り、リグレー・フィールドに改称されました。1981年には、オーナーがトリビューン社(新聞を中心にしたメディア会社)に変わりましたが市民に定着していた「リグレー・フィールド」の名称は引き継がれることになり、現在に至ります。

この球場の代名詞ともなっている外野フェンスのツタは、1937年ビル・ヴィークの発案により植え始められ、現在のオールドスタイルの基礎を作りあげました。彼はまた手動式のスコアボードも発案し、現在でも投手交代、ヒット、エラーは係員の視覚判断で行なわれています。

スコアボードのポールに白地に青文字で「W」の旗が上がればカブスの勝利、青地に白文字で「L」の旗が上がればカブスの負けを表して、周辺ファンに一目でゲームの結果が分かるような心憎い伝統も残っています。試合中に、待ちきれないファンが青文字の「W」の旗を掲げているはそのためなのです。

両翼に掲げられた永久欠番は、レフトポールにあるのがアーニー・バンクスの14番とロン・サントの10番、ライトポールにあるのがビリー・ウィリアムズの26番です。

リグレー・フィールドで最高の席と云われるのはブリーチャーズといわれる外野席です。自由席ということもありますが、サミー・ソーサーの真後ろとなるライト側席は試合1時間前には満員となっているはずです。別名 "Bleacher Bums" と呼ばれるカブスファンは、相手チームのホームランボールをグランドへ投げ返すお約束の儀式 "Throw it back!" やソーサが1回裏守備位置につく前に見せるダッシュに両手を広げ、お辞儀して迎えます。

カブスのチャンスになると当サイトのタイトルにもなっている "Let's Go Cubbies!" の大合唱が始まり、ピッチャーに恐怖を、バッターに勇気を与えます。この球場全体を包む一体感が何にも代え難いリグレーフィールドの魅力なのかも知れません。